次に本にまとめようとがんばっていた原稿は、「ゲーム企画講座」的なものである。
だいたいさ、ゲーム制作を志す者に「技術本」みたいなものはあっても、「企画の教本」がない。だから日本はダメダメ、ハリウッドで味をしめたアメリカに抜かれちゃうよ。
しかも専門学校をしっかりと教えている学校がない。企画を学んだという卒業生の青年たちはフローチャートもろくに書けない。プログラム科の学生と比べてただの素人のままの彼らは、授業料をたくさん払わされている分、実に気の毒である。専門学校は、もっとまじめに教師を教えんかいっ!!! 営利主義をいい加減に改善せんかい!!!と腹が立つ。名指しで学校名と欠陥カリキュラムを声に出したいほどである。
ま、しかし企画なんてのは、なかなか体系化できないものであって、かくいう自分も自己流で試行錯誤しながら、17年間苦労してきた。苦労したんだから、と貯めたノウハウみたいなものをまとめようという気にもなる。
前作の、「ハンバーガーを待つ・・・」で「発想のパート」はすこしだけ記したけれど、「じゃ企画やその先は?」という要望も強く、パート2ではどんなふうなまとめようかがここ1-2年の楽しみにしてきたのである。楽しみではあったけれど、しかし、かなりめんどくさい作業であることも事実。
そうやって出来てきた原稿はそれなりにいい本に出来上がりそうで、「いざ!!!」と出版社にお願いすることになるわけであるが、その時期になって、「こんなにかんばって書いたものならばできるだけたくさんの人に読まれたい」と思うようになった。書く側というのはそういうものだ。印税のために書いているわけじゃない。かかっているかねの方が何十倍もかかっている(笑)!!
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ちなみに普通の書籍の発行部数というのは、やや良くて6000部とか7000部程度、すこしがんばると20000部くらい。前作の「ハンバーガーを待つ3分間」は、単行本と文庫を合わせて35000くらい。さすが幻冬舎じゃなければいかなかった数字だろうけど、一方で「せめて自分らのゲーム作品よりも多く出てほしい」とも思うわけである。
自分らのゲームの場合の出荷数はその5倍から10倍越え。しかも今回からメーカーをやるわけで、「だったらいっそゲームに特典として付けてしまえば?」、ということになった
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というわけで、次の著書は、「週末になったらゲームの企画をしよう~お父さんのためのゲームクリエーター講座Vol 1~」という長いタイトル名である。これは、The TowerDSに初回特典としてつけることに決定した。。(AMAZONさん、もっと取り上げてくれよ 笑)
かつて「本」がおまけについてくる製品がいくつかあった。チョコレートからダイモ、ラジカセに至るまで、すべてその欲求に逆らえず買ってきた。そしていまでも大切に持っている。おまけの本というのは、子供の僕にとってそれくらい魅力的だった。
携帯ストラップなんかを作って付けるより、よっぽど手間と時間がかかるし、だいたい魂がこもっている。こういうおおまけはきっと喜ばれるんじゃなかろうか?と思う。しかも作ってて楽しい。なんてったっていま僕らは、この本を「出版」するために印刷屋さんに、文庫本の見積もりを取っているのであるから・・・
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The Tower DSは、新しい会社もろとも新規に作った。自分らの金で発売するわけだから、その分自由がきく。そんなわけでやりかったことをいろいろな実験をしている。新参メーカーであるわけだからすこしでもやすく、と最後の最後に「税込で4800」案をなんとか通した。
そんなこんなでTowerDSもさることながら、初回付録で付く「この本」にもすこし期待してくださっていい。 ちなみに予定としては6月29日発売、である。
面白い企画だと思います。
あまりゲームをしないので、正直、特典の方が魅力的です笑
特典のみを、販売されないでしょうか。
2000円の書籍としても欲しいです。
投稿情報: まことっぷ | 2008/04/25 15:15