wii musicというソフトが16日に発売される。
今日、社内でこのソフトを体験する機会に恵まれた。
このソフトの面白いところは、「ハーモニーに参加する快感」。
4人の参加者で同時に、それぞれの楽器を「エア演奏」すると見事なハーモニーを醸し出す、その輪のひとつになれる快感、である。
僕以外はすべてプロのミュージシャンだったので、最初のずっこけぶりとそしてそれぞれの習得ぶり、そのギャップがかなりおもしろかった。
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でもこのwii musicが一番きもちいいのは、オーケストラを指揮するところかな。
指揮棒でオーケストラに「カルメン」を演奏させる快感、これはレアな体験だ。
本ソフトの開発のヘッドをつとめた宮本さんが、「ゼルダの伝説のテーマ」を自ら指揮する光景もなかなか爽快だったけど、感心したのは、やっぱデモがうまいなぁ、ということ。途中、指揮棒をとめて、オーケストラの演奏者たちにぐっと"ため"をいれさせる。すると、奏者たちが一斉にカメラ目線で指揮者を見つめる、その間を作り出して見る者を笑わせる・・・。たいしたものだ。
▲オーケストラを前に見事な指揮者ぶりのMさん(発売前のタイトルなので画面はボケたもの。ごめんなさい)
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実は、「シーマン」という昔のソフトのエンディング後で、タップしたリズムに合わせてフロッギー(キャラ)が登場して踊る、というミニゲームをいれた。これはどういうものかというと、自分が作ったリズムから外れるとリズムがころんでしまい、キャラがずっこける、という実験的な試みで特許申請までしたほどだ。この試みへの僕らのこだわりとはうらはらに評価はいまひとつだったので、(おそらくそのr数百倍の労力をかけた)wii musicがなしとげた見事さには、くやしいけれど、感服なのである。
そもそもこれまでの音楽ソフトは、プレイヤーが音楽についてゆくものばかりだった。プログラム演奏が主で自分は従だった。wii musicでは、自分が外れることがありえないから、減点されることがない。ただ「きもちいいこと」に主眼を置いて作ったチャレンジングな意欲作だと思う。プレイヤーが指揮棒で演奏に「間」をつけさせるというのは、逆の発想においてね。
この点でwii musicはゲーム的ではない、と海外の事前レビューで酷評されたと宮本さんは嘆いていたけど、自分が主役という点で、実はとても自由度の高い、高度なアプローチだと思う。
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