斉藤由多加 (Yoot Saito)
さいとうゆたか
 

東京生まれ。ゲームクリエーター/株式会社ビバリウム。ゲーム作品の代表作は「シーマン~禁断のペット」「大玉」「ザ・タワー」など。ゲーム作品の受賞歴としては、文化庁メディア芸術祭で特別賞、米国ソフトウェア出版協会でCodies賞、Game Developers' Awardsなど。 TheTowerDS が08年6月26日に発売予定 
 使用カメラ/ライカM8 愛用レンズNoktilux 50mm F1.2など

株式会社ビバリウムのサイトはすこしリニュアルしてwww.vivarium.jpに移動しました。
フォトアルバム

« 2009年4 月 | メイン | 2009年6 月 »

|

サイバーショット携帯・・・画素数は800万画素

最近、携帯についてくるカメラの画素数が800万になったようです。ライカM8のそれが1000万画素だから、愛好カメラの所有者としては「おいおい」ということになってくる。
自宅の近くにauショップがあって、そこでみたサイバーショット携帯が「いかにもソニー」というカラーコンビネーションとデザイン。これを買いました。27000円引きで。さて問題は、どうやって27000円も安く買ったのか?

********************************

ここのところ、どこの携帯キャリアも、成長の時期を超えた過当競争の囲い込み作戦へと以降した。サービスも複雑化してうかつにMNPを申し込むとそう簡単には解約できないペナルティーがついてくるのです。

だから、かつては新規ユーザー獲得だった各キャリアの矛先は、「MNP」つまり多キャリアからの移行です。

いっぽうで人間、捨てるということに妙な危機感があってか、13年使ってきた僕のDocomoの番号もここ数年はほとんどつかわれてない。非常用のもうひとつの番号がいつしかメインになってしまった。docomoの番号は飼い殺し携帯だったわけです。たがだか月に一本程度の連絡が入ることのために、ずっとこの番号を維持してきたことがばかばかしくなってきてMNPサービスを利用してauにしてしまいました。

MNPですから番号は残りましたがアドレスは一気に変わってしまいまして、ですから、もし古いアドレスしか知らないよ、という人がまだ絶滅しないでいるようでしたら、ドメイン以下をezweb.ne.jpとしてくださればと思います。この番号も、サイバーショットを離れて開発用の携帯機材の番号となってゆくでしょう、2100円で機体は変えられるわけですし。(FOMAカードは抜き差し自由ですが、auは手続きがいる)
********
ま、そんなことはどうでもよくて、このサイバーショット携帯という複合機。MNPで2万円引きのところ、もうすこし安くしてもらって27000円引きで購入したのですが、やっぱあれですね、カメラって画素数だけじゃないなぁ・・と痛感。いいかえると単機能のカメラも悪くないという話です。

カメラってのは画素数だけじゃない、って話はノンマニアの皆さんもそろそろ気づきはじめる頃かもしれませんね。すべての携帯ユーザーが知らず知らずのうち、相当な金額をカメラ代として支払っているんですから・・。
シャッターボタンを押してから実際にシャッターが切られるまでの時間。これが長いとダメです。肝心のシャッターチャンスが逃げてってしまう。頭のいい多機能デジカメは、いろいろと計算するからこの時間がやけに長いんだな。「いっぱいいっぱいの新人キャバ嬢」のようにあちこちに処理のしわよせがくる。専用機だと、処理がすこしはテキパキしているし、ライカみたいなマニュアル機だと強制的に「ばしっ」とシャッターが下りるから気持ちがとてもいい。携帯兼用機はそこがしんどいです。

それからもうひとつ、よく聞く話だと思いますが、レンズ、なんです。
レンズで写真はからっきし違うんですね。
まコンパクトカメラとでかいカメラの違いは、レンズ交換のための空間と考えていい。レンズ部分を交換できるようにするにはそれなりの空間が必要です。

最近は、若いおんなのこでもデカい一眼レフをもっている姿を街でよく見かけます。せっかくだから綺麗にとりたい、と考える人が何人かに一人はいるようで、デジタル携帯のおかげでカメラ人口そのものも増えているようです。

この二点、がカメラを選ぶ分岐点ですね。どれも要らないなら携帯写メでOK。シャッターチャンスを逃したくないならばコンパクトでもいいから専用機、レンズも凝りたいという人はデカめの専用機(←これも変な言い方ですが・・)

************
さ、それはそれとして、auのしばりはなかなかきついすね。25ヶ月目の一ヶ月間以外は解約ペナルティーがでかい。しかも自動更新だからそのまま26ヶ月目に突入するとさらに2年の縛り。なので、携帯に解約時期をテープで貼っておこうかな、と思っています。
それでもMNPしたサイバーショット携帯に期待するものはなにか?ということになりますが、ソニーさんの最近のサービスでして、最近ソニー製品から遠ざかっていましたので、今日からすこしづつさわって面白いところがあったらまたここに書きます。

写真の色は、あいかわらずのサイバーショット色といいましょうか、収差も独特のあの感じでした。
機能が多すぎて、携帯メールをブラインドで使いこなす平成ギャルですら舌を巻くような予感がしております。

あと、memoryStickじゃなくmicroSDなのですよ、記憶媒体が。。1GのMicroSDが同梱されてしてぴっくりした。時代はかわるものなのですね。

しかし携帯の使い心地ってほんと、店頭じゃわかんないんだよな・・だからついつい数値性能だけでかっちゃうんだよ・・。

|

「木を味わいたい」という奇妙な欲望

たいへん不謹慎な話で恐縮ですが、古い一軒家の火事跡の現場は、とてもいいにおいがします。
木が燃えて燻った独特のにおいです。
「たき火のにおいが好きだ」という人がいますが、それと似ています。
年齢を追うごとに、この「木」というものに弾かれる自分がいて、この連休中も読んでるものといえばなんと木造家屋の本とレトロ家具の本だっ。(笑)

*******
さて、ただいま自分の机上には、NIKKAの「鶴」というモルトウィスキーがあります。
スーパーで買ってきたものですが17年ものなので、1万円近くしたでしょうか。
もちろん、ちびちびと飲んでます。

自宅では酒を飲まないことをポリシーとしてきた僕も、最近、シングルモルト、だとか、スコッチウイスキーなるものにハマり始めていて、こうなってしまいました。

以前にブランデーの広告対談に出させていただいたことがあって、その時の対談相手の某氏は「若い奴は酒を飲まない」「ゲロもはかねぇ」「洋酒にいたっては見かける事もねぇ」と嘆いてました。たしかに若い頃は安いウイスキーをずいぶんと飲んでは吐いたものですが、いまでは若者が飲む姿はおろか、自分も焼酎しかのまなくなっていた・・・。

そんな僕が突然茶色いお酒シングルモルトにハマった理由は、「たっぶり焦がされた樽のスモーキーな味がおもいきりしみ込んだシングルモルト、なにかいいのありますか」というとある友人の一言。
通にいわせたら素人臭い表現なんでしょうがね、この表現にビビッとスイッチが入ってしまったのであります。

それからというもの、バーテンがボトルを片手にうんちくを語ってくれるそのバーに通う。あちこちのスコッチをハーフで味合わせてもらい、どんどんと樽の味に目覚めたのであります。要するにウイスキーという液体を通じて「木」を味わう試みなのです。酔うためじゃなく、酔わないように飲む。味がわからなくならないよう気をつけないとながら飲む、という火遊びのような自己矛盾がたまらない。
*********

昨年末に国際線の機内販売で、マッカランの17年という珍しいボトルを買いまして、会社でちびちびやっています。このマッカランは、樽を三つ経由して出来上がったのが特徴で、シェリー酒やバーボン樽(もちろんアメリカ製で使用済みのもの)を取り寄せて、味を付ける、その行程がレギュラーよりもひとつ多いというもの。これがたまらないほど、いい香りがするんだな。
ショットグラスにストレートのまま注いで、鼻を近づける。するとグラスの周囲15センチの空間にまるでハチミツのような香りが漂うわけです。

*********
そんなこんなで、最近気になるちょっと奇妙なお酒がこれです

10年かけて、酒を待つ、というなんともかわった試みですが、企画ものにしても一流メーカーさんだけに、期待も大だったりして。

10年って言ったらちょっとした生命保険より長くて届く時には孫が入るかもしれないな・・。けど、たぶん申し込むことになるんだろうな・・。肝心の樽木をこの目でしかと確認をさせてもらえるなんてそんな機会そうないからね・・。

|

CHANELのギター

キース・リチャードがルイ・ヴィトンのイメージキャラに抜擢されたのは記憶に新しい。ストーンズのバックステージにはLVりロゴの入ったケースが積まれることになるのだろうか、などとくだらないことを考えていたら、今度はChanelからギターそのものが発表されました。価格はおよそ72万円だそうです。
L1010307
(いま発売されている家庭画報6月号に掲載されている記事です)

Chanelのロゴの入ったこのギターは果たしてどういう人が使うんだろう?
お茶の水の練習スタジオにたむろしている学生とは思えないし、やはりIT長者の若社長が結婚披露宴でextream のmore than wordsなんかをこれで得意げに奏でるんだろうか?

ペグが故障しても店頭で修理受付してくれるとは思えないし、今回の商品コンセプトは、あくまでギターはおまけ、ケースそのものが商品、というものかもしれない。

考えれば考えるほど疑問は尽きないが、Appleが普通に携帯電話をつくる時代だ。こういうのもありなんだろうな。そんでもって、Chanelの店頭でイケベ楽器あたりの長髪の店員がこれを試し弾きしている風景が見らたら面白いなぁ。是非その場に居合わせたいなぁ・・。

|

IphoneのGames

ゲーム業界は不景気といわれています。唯一ソフトが売れているNintendoDS市場も、任天堂製のゲームソフトのためだけにあるマーケットになってしまい、サーバパーティーによる新しい試みのタイトルはそうそう出てきにくい。
かくいう僕らもDSタイトルにチャレンジしてきたのですが、なにせいろいろなことで待ち時間が長い。ソフトなんてものは作っていても、ただ待っていてもおなじコストはかかるわけで、このスピードでやっていたのでは中小企業の体力は消耗しきってしまう。

R0013761

任天堂という会社の哲学には共鳴できる価値観が多く、学ぶ点も多い。なるだけ新機軸で参画したいと思い続けてきたのだけれど、やはり任天堂は世界で最も優秀なソフトウェア企業です。なので実はサードパーティーをあまり必要としていないことがわかってきた。新しい機能を必要とする企画を多くたててしまう癖が僕らにはあって、「サードパーティー」にはどうしても待たされる時間という大きな壁がそこにはある。かくいう最近も、商標登録まで済ませて2005年の春から提案してきたタイトルに「4-5年前だったらかなり斬新な企画だったけどねぇ」というコメントをもらったことに、円形脱毛症が二カ所もできてしまったのであります。

ハードメーカーが新ハードの新機能を公開できるのは製品発表と同時で、しかもソフトメーカーとしてその機能を駆使したタイトルを同時発売となってくると、本当のサードパーティーのできる新規性なんて、なかなかないんだな。これは致し方ないことだけど、だからそこかなりめげ気味なのである。

キューバ行きがなくなって連休を都内ですごしながら、これまでの自分の判断を反省しつつあれこれ考えてみたわけです。

でもじゃあ、ゲームそのものが低迷しているのか、というと、実はぜんぜんちがう。iPhoneでダウンロードできる低価格ゲームは、若い才能のアイデアに溢れています。しょうもないものもたくさんあるけれど自由でのびのびとした作品がつぎつぎと現れているではありませんか。例えるならばゲームにもスーパーマーケットの価格破壊が登場し、いわゆる、玩具流通でのゲームパッケージが時代遅れになっているだけのはなしなのです。

iPhoneの市場を見てある人は、「一日150本もの新作が出てきている市場じゃ、ソフトなんてまともにうれませんよ」というが、そういうアメ横みたいな市場から新しい作品が出現してくるということは、自分自身がたどってきた過去を振り返っても決して間違っていないわけで、「競争がはげしいけど潤っている場所」、と、「一社のソフトが市場独占している場所」のどちらがサードパーティーとして健全か、という判断になってくる。ま、うちの最初のタイトル「GABO」はさすがにアップルに「拒絶」されたのだけれどね。
***************
なぜiPhoneに生き生きとした、あるいはへんてこなゲームがたくさん出現するか?という話をしますと、それは宣伝費などの巨大投資が不要だからです。特殊な開発機材を買わなくてもいいし、つくる側としての敷居が低いわけ。要するに個人が法人が入り乱れて勝手にいろいろなものを出してくる。だからおもしろい。

これと同じ話は、かつてのファミコンブームの時に問題になったのは記憶に古くないところです。
一本6800円もするゲームパッケージの中に粗悪なタイトルが乱立し、市場が信用を失いはじめた。これに対してファーストパーティーは厳しくライセンス認可を引き締める策に出た。
しかし、価格が一本200-300円ぽっきりだと話は変わってくる。買いやすいんだな。
ゲーム業界のROM製造モデルだと、一本のライセンス製造費が1000円近くして、さらに宣伝費が数百円。だから、「5000人でいいからこのソフトを気に入ってくれる人がいればいい」、というモデルは玩具モデルだと成り立たないのです。
ところが、iPhoneのアプリだと、テレビや雑誌広告は不要だし、ROM製造費も不要、重要なことは口コミということで、ネットということになる。いってみれば、ゲーム市場のオープン化が進んでいることになります。

**********
NIntendoDSiは2万円以下という廉価で購入できる反面、iPhoneは、ハードだけでその数倍する。定額基本料をいれるともっとする。性能を考えると、DSiはかなりいけている。それに対してiPhoneはどちからというと金を持ってる大人限定のアイテムです。
しかし、それを世界中の多くの大人が持っていて、それらがつながっていて、旧態然とした販売網などを介さなくてもソフトが届けられるというのは、決して長くは続けないという予感はしますけれど、かつてのマックの時代のワクワク感が、やっぱある。
DSiウェアは、その点で期待しているのだけれど、課金が特殊な分、大人たちはあまり入ってきていないんですね。要は認知度が低すぎる。これがうまくいってくれればいいのだけれど、サードパーティが口をはさめるもんでもないし。

なので今を一言でいうと、ハードが高く、ソフト価格も安いが、ROM代がかからず、オンライン納品、世界対象というiPhoneの環境は、巨大タイトルには向いていないだろうが、小さなプロジェクトには向いているという事実が、ごく自然に現象として現れているだけと思えるわけです。
**********
これからのゲームはファーストパーティーの時代になります。
ただしファーストパーティーといってもハードウェア会社という意味ではない。課金プラットフォームのこと。iPodでなくiTuneStoreみたいな場所をもっている企業です。
ぼくら日本のゲーム業界は、家庭用も携帯も、常に、どこの国よりもファースとパーティーに規制された環境に育ってきた。そういう環境に一番慣れている業界なわけですが、相手が海外となると、話は大きく反転する。人脈もネゴも接待も「仕事の貸し借り」もきかない。
そういう環境がこれからあちこちで多発してくることになります。

さあ、そういう時代に、ゲームメーカーはどうすべきか?
けっきょく,二択だと思うんですね。









**********
そういえば
www.digitoys.jp
で、もう一つのブログをはじめました。

|

忌野清志郎さんのこと RCサクセションのこと 学生時代のこと

Dictionary(桑原茂一さんが発刊しているフリーペーパー)で、「タバコをやめた。いままでなんでやめなかったのか不思議なくらいハイな気分である」といった発言を読んだとき、「そうか・・」と思ったのがいまから2年ほど前のことでしょうか・・。
闘病していることは知ってましたが、なんとなくブルーな気分になった。忌野清志郎さんには、じじいになっても悪ぶっていてほしかったから・・。

結局それから一度もライブをみることができないまま、今日他界したという連絡が入り、なんとも悲しい気持ちでいっぱいなのです。
今日のこのブログは、何のとりとめもないまま、ただ思い出したことを羅列することにさせていただきますんで。どう整理したらいいのかわからないものですから、とりとめのない内容をご容赦ください。

******
高校時代はほとんどRCサクセション一色というほどの大ファンでした。
ラブソディーというライブアルバムを聞いてからのことです。あの声に嫌悪感を覚えるという人も多いでしょうが、最初はぼくも「え?」と思いましたし。
このLPのド頭オープニングの「よぉーこそ」は、歌詞そのものがメンバー紹介の曲ですけれど、こういう個人的なことがそのまま歌詞としてJASRACに登録されてしまうという展開も当時としてはすごくインパクトがあった。レコードに収録される曲というのはもっと普遍的でしっかりとした詩でないとならないという常識があったのだけど、メンバー紹介の曲に、いとも簡単に壊れた。
何でもかんでもがいままでと違う、ある種の違和感の塊だった彼らRCは、しかし不思議なもので、あっという間に認知され不思議なほど人気者になっていった。

東大の合格発表の日、高校が受験校だったせいで発表の場は同級生だらけでした。もちろん僕は不合格だったのだけど、調子に乗って胴上げしてもらっていたら、週刊読売がインタビューしてきた。そのまま合格者まのふりをして答えていると「尊敬する人は?」という質問をされて思わず「忌野清志郎」と答えたら僕は写真とともに合格者としてそのまま週刊読売に掲載されてました。メディアって身元確認しないんですね。母親は「親族の恥だ」、と嘆いていた。

大学時代になって、RCが「夜のヒットスタジオ」に登場するという日、(すでに初出演じゃなかったと記憶していますが)、この日は自宅でビデオ録画をスタンバイしてました。新曲「サマーツアー」の演奏中チャボがカメラにガムを吐きかけたことに視聴者のクレームが殺到したのしないのと騒ぎになったそうですけれど、そういうのが僕らがとても痛快だった。

大学生の時代の僕はライブハウスに入り浸っていて、どういうわけかそのうちに、憂歌団のファンクラブの代表を引き受けてしまい(これはほんとに割の合わない仕事でしたが)、役得でジョイントライブの楽屋などで忌野氏にもお会いすることもありました。憂歌団のメンバーは誰もが酒好きな人でしたけれど、忌野さんはじめRCのメンバーは宴会などにはあまり積極的に出ないという印象があります。たぶん、あまりお酒を飲まない人だったんじゃなかろうか。チャボさんの曲に「チヤンスは今夜」という、巡業先でグルーピーとわるさするぜという曲があったけど、皆さんとても真面目という印象があるんだな。

その後、千葉の公民館のライブでは「ポルシェ飛ばして来たぜ、イェイ」と叫んだときは、「もうこの人はポルシェ乗る人になっちまったんだぁ」と残念に思った記憶もある。遠くにいってしまったというか、やっぱキヨシローは高円寺あたりで風呂なしのアパートに済んでてもらいたかった、みたいな・・。

その点ドクトル梅津さんは、いつまでも中央線沿線の雰囲気の人でした。この人は生活向上委員会という変わった名前のホーンセクションのサックス奏者の人です。RCのバックホーンをやってました。へんな名前や風貌とはうらはらに、かなりかっこいいサックスを奏でる人で、要するにアホみたいですけど皆さん実はすごく真面目な人だったという話。 とにかくみなさん、業界に毒されておらず、実はすごく真面目な人というのがRCの周囲の人たち共通の印象です。

若い、RCのマネージャーさんにも飲みに連れて行っていただいた記憶があります。それがどこのバーなのかは覚えていないけれど、そのバーでは坂本龍一氏が某女性タレントを口説いている光景に遭遇し、学生の僕はたまげたものです。

社会人になっても、とにかく、こういう人脈での飲み会は楽しかった。しかし写真も残っていないし、ただただ酔っぱらった記憶があるだけ。もしかしたら、夢だったのかもしれないなぁ。たしかにそういえば、憂歌団の渋谷のライブの打ち上げで座敷の隣にふつうに座っていた青年がブルーハーツのヒロト氏だったので、紙ナプキンにサインをもらったら、下手な字でただ「ヒロト」と書いてあるだけだった。翌日会社の女の子に見せたら「こんなサインあるわけないよ。斉藤さん嘘ついてる」と信じてくれなかったし・・。

````````````
なにか脈略のない文章となりましたが、僕の人格形成上、いや、僕だけじゃなく日本の四十代の人格形成において、忌野清志郎という人はとても影響していて、つまるところ、いまの日本の要となる世代はみなこの人に毒されていたのです。

忌野清志郎さん、さようなら。ありがとう。

|

世界最高のエスプレッソ

さて、僕は今日から連休なのであります。
本当はメキシコ経由で念願のキューバにいく予定でしたが、豚インフルエンザ騒動ですべておじゃん。旅行代理店からはキャンセル料こそとられなかったものの、どこにも行く予定のない9連休に突入しました。
*********************************

さて、前に紹介したエスプレッソマシンを始動させようと今日は秋葉原のガード下の部品街、通称「ラジオセンター」で変圧器を購入してきました。なんと税込みと端数切り捨てで1萬円、重量は5Kgなり。値段もさることながらこの重さには呆れ気味。たかが変圧器ごときでなんでこんなに高くて重いのだ!?

L1010261


最近はユニバーサル電源がふえましたが、かつての海外旅行者は「念のために」と、これら変圧器をもっていったのです。本体よりもバカみたいに重い機械を旅行鞄にいれてたんだな・・。感無量。

****************
帰宅後さっそく再点火させたエスプレッソマシンは生まれ故郷イタリアの電圧を得ていきなり稼働したのであります。ボイラーは瞬時に加熱しはじめ、アナログの圧力メーターがそれを知らせてくれる。

L1010272

専用バルブを開くとそこからシューと吹きだすスチームはミルクを泡立てます。このミルクが泡立つ独特の音って、そういえばスタバで聞こえてくる音と同じだ!!! 連休の初日としてはなかなかいいスタートだ、とにんまり。


L1010267

粉を入れ替えて、二度三度と煎れるたびに味は違うのが奥深いところ。知人のバリスタの著書には「まずはマシンごとの癖を習得すること」とある。ふむふむ。
最初の一杯目は死ぬほどまずい、ただのコーヒーの出来損ないだった。そのうち分量の加減が判ってくると、これがなかなかハマる。
しまいにゃ腹がエスプレッソでダブダブとなったが、男の趣味にそんなこたぁ関係ないのであります。
僕にとっては自分で初めて煎れたエスプレッソは。天気に恵まれた連休初日の土曜日の午後に、世界最高のエスプレッソとして膨れた胃袋に染み入ったのであります。

************************
連休初日にして目標をひとつ達成してしまった僕としては、すこし寂しいのも事実ですが、このプログを読んでいる皆さんは充実した連休予定をエンジョイしているのでしょうね。
羨ましい・・・