斉藤由多加 (Yoot Saito)
さいとうゆたか
 

東京生まれ。ゲームクリエーター/株式会社ビバリウム。ゲーム作品の代表作は「シーマン~禁断のペット」「大玉」「ザ・タワー」など。ゲーム作品の受賞歴としては、文化庁メディア芸術祭で特別賞、米国ソフトウェア出版協会でCodies賞、Game Developers' Awardsなど。 TheTowerDS が08年6月26日に発売予定 
 使用カメラ/ライカM8 愛用レンズNoktilux 50mm F1.2など

株式会社ビバリウムのサイトはすこしリニュアルしてwww.vivarium.jpに移動しました。
フォトアルバム

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Leica M9での撮影写真サンプル<周辺光量落ち編>

今日、日曜日は朝は曇り気味だったけど、そのうち晴れそうだと踏んで、葉山-鎌倉-自宅近辺へとぐるりとドライブに行ってきました。
M9と、数本のレンズで、適当に写真を撮って来たんだけど、そのうち周辺光量落ちの現象が比較的わかりやすい写真を紹介することにします。おもしろみのない写真ばかりでごめんなさい。

(さらにはクリックしても拡大できないものばかりで恐縮です。近いうちに善処しますんで)

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▽▽▽▽Elmarit 28mmF2.8ASPH開放での撮影サンプル(IRフィルター装着 WBオート)▽▽▽▽


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▲近隣のスーパーの花屋店頭


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▲ただの消火栓(!)

▽▽▽▽Elmari 24mm F2.8 ASPH開放での撮影サンプル(IRフィルター装着WBオート)▽▽▽▽


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▲海の近くの分譲地

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▲海の近くのしらす屋さん

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▲そのモノクロ版


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▲海の近くの犬くん@昼寝中


▽▽▽▽Voigtlander Nokton classic 40mm F1.4 開放(たぶん) WBオート▽▽▽▽

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▲鎌倉鶴岡八幡宮近くの喫茶店ショーケース


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▲人力車のおにいさん


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▲古本屋さんはなぜか心が和むので。


ま、要するに、CCDが大きくなったせいで、光量落ちは多々ある、ということのようですね。
40mmでも出てます。 デジタルになると「広角の定義」が変わってくるということなのだろうか? いわゆる「広角ではないレンズ」であってもデジタルだと開放あたりでは「ふつう」な範囲となってくるんでしょうか? フルサイズに詳しい方、いかがなんでしょうか。ご意見をください!!

それから前回に書いたSDカードの不具合は、その後不思議なことに発生していません。
ただし、パッテリーを抜いてリセットしないと動作しなくなる誤作動は時々発生してます。
具体的にいうと、レンズキャップをしたままシャッターを押してしまい、長時間露光になってしまったときなど、M8などでは僕はスイッチをいったん切って、また入れて動作させていたんですね。それが、M9では偶感底部を開けてバッテリーを抜き差ししないと動作しないようです。

つづく

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ライカM9使用開始のご報告

結果的には、量販店の方が入荷が早かったということでしょうね。というのもライカショップさんから「ようやく」といった感じの入荷連絡をもらった前日に、量販店から商品がすでに届いていたという事実が発覚。なもんだから予想を裏切って、(ポイント換算いれて)10万円の価格差をも回避できてしまったというわけ。なのでライカショップさんの入荷分は辞退する次第となりました。
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ということで、昨日あたりからそそくさと使い始めたM9ですが、これがなんとも不安定なのであります。ネットでは色収差のことが取りざたされておりますけれど、それ以前の問題として、SDを突然認識しなくなる。あるいは「データ転送中」みたいなメッセージが出てシャッターがまったく切れなくなる現象が多発。SDの転送スピードを選ぶのかしら? まだ絶対時間が短すぎて現象発生の規則性をまったく特定でききれていませんが、不可思議な状況が多々うまれております。SDカードをフォーマットできない、とか、撮った写真が保存されていないという現象もありまして、どこかのサイトに書いてありましたけど、これがCanonやNikonだったらどれほどの騒ぎになっていることやら・・・。M8同様、名門ライカさんはすこし出荷を急ぎ過ぎたのかもしれませんね。

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しかし僕は初期の時代からのマックユーザーです(1985年のMacintoshの時代です)。惚れた製品にはめっぽう忍耐強い。当時のマックも、日本語はろくに使えないわ、バクダンマークがしょっちゅう出てくるわ、それは大変な製品でしたけど、使っていて楽しかったんですね。会社のIBM5550とちかってマックの前に座ると元気が湧いてくる。メーカーを育てるファンとしてはけっしていいことではないのかもしれませんが、このM9も、堪忍袋の緒が保つ限り辛抱強く使ってみようと思っているのであります。

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昨日は、なもんで、35mmF2.0のSummicronとNocutilux50mmF1.0をつけて築地に、そして今日は、28mmF2.8Elmaritを装着し、娘が志望している大学の学園祭にとM9を連れて行ったのであります。

こまかな性能評価については、追って紹介するとして、まず第一印象は、「M8よりすこし不細工だぞ」です。液晶バッテリーのある左肩のあたりのフィニッシュ、ここが、ちょっとヤボッタい。もちろんこれは好き嫌いのある話しです。性能の話しでもありませんし。手にした印象として、単に、「ちょっとがっかりした」という話しです。


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▲M9


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▲M8
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フルサイズCCDについてですけど、マゼンダ被りシアン被り、より先に、周辺光量が落ちてるぞ、と思いました。しかも広角ではなくNoctilux50mmF1.0解放使用時です。

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▲Noctilux50mmF1.0解放

つづく

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今日からLeica M9販売開始

発表から発売まで意外にあっさりと来た感のあるLeicaM9ですが、国内第一ロットが今日から出荷開始の模様です。

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▲大きさはM8とまるでおなじ。

僕は、後のサービスを期待して銀座ライカショップに予約をいれたんですけれど、早くても一ヶ月くらい待ち、だそうです。
ライカショップはいうまでもなく定価販売。一方、量販店ルートだと割引とポイントで合計10万円以上の差が出てるようです。この差はでかい。早く手に入れたいという欲望と、安く買いたいという欲望が、ですからいま自分の中で錯綜しているわけですが、ビックカメラで聞くところによれば初回の入荷台数はたったの一桁とのこと。これでは、当分手に入らないやんか!  おそらく一番早く連絡が来たところで購入するだろうから、僕は結局、ライカショップでの定価購入になりそうです。

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▲小さなモノクロ液晶によるバッテリー情報は背面へと移行

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僕は、店頭でまだ触った事もないのですけれど(*注/その後本日の夕刻に店頭で触ることができました。文中の写真はその時のものです。)、このM9にはすごく期待していて、たぶん「これがいちばん自分が欲しかったカメラなんだろうなぁ」と日々期待に胸を膨らましているわけです。古いライカレンズを本来の設計意図で楽しむのがずっと夢でした。それが叶うわけだがら、楽しみでないわけがない。
とくに楽しみなのは、noctilux50mm f1.0とか、おなじく50mm f1.2あたり。デジタル画像でどんな絵になるのか、その手応えを待ちきれないのです。

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▲M8の背面と

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▲M9は、背面レイアウトが、完璧なまでに同じだった。

ライカショップさん、はやく一台、まわしてくれよっ!!

追伸

僕は、もしかして、ライカショッブさんでは面が割れているのだろうか?
今日店頭でM9の入荷状況について質問していたら、「お客様はどなたかわかってますよ」的な受け答えだったので・・・。なんか・・気になる・。

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▲これ、意外とかわいい。価格はともかくデザインで人気でるかも・・出荷はしばらく先だそうで。

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Leica M9が本当に発表になるみたいですね

今日発売のビートルズのリマスターCDもそうでしたけど、「時差の関係で日本が最初」ってのが世界同時発表ものの特徴です。

そのせいというわけではないでしょうが、本国での発表を待たずしてM9の情報がすでにネット上に流出しているようですね。僕としては素直に「やった!」という感じです。
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以前にこのブログでも書いたのですが、デジタルになると陳腐化が進むのでどんなものでも「使い捨て」の対象(失礼!)になるものです。Mシリーズでは早くもそれが起き始めたという事でしょう。
デジタルというのはアナログとちがって性能差の優劣がはっきりしているのが定める。古いアナログ機器の成れの果てを「アンティック」と呼ぶならば、古いデジタル機器のそれは「ジャンク」です。これが悲しいです。
この法則にのっとれば、M8はM9が出た時点で「無用の長物」へと転げ落ち始めることになっちゃうんでしょうね。

ところが、レンズはデジタル化しようがないからいいですね。古きよきレンズは依然として輝きを持ち続けるわけです。いやむしろ、デジタルMシリーズ本体は、「古き良きMマウントレンズをデジタルで味わうためのプラットフォーム」になってきますから、カメラセット総体としては「レンズの特性が引き出され、持ち味が増す」という構造になる。これが楽しみで嬉しいんだな。

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デジタル産業に身を置いていると、恨めしい気持ちになることがあります。「古くなるとゴミ箱行き」という運命から自分の作品も抜け出せないからです。たとえば手がけてきた往年のゲームタイトル。これらは移植しないかぎり再生することなんてありえない。ハードとともに絶滅、いや消滅してしまうんです。

一方技術革新の余地がないアナログ機器はどうなんだ、というと、進化がないとオモシロさにかけるという理由で、どんと市場が縮小しユーザーは減っていってしまう・・。

人間というのは常にナイモノネダリなんでしょうかね。

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そういう中で、「往年のMマウントライカレンズをデジタルで」というMシリーズの進化は、光学系特有のアナログ感とあいまって、いまどき珍しく輝いている「デジ・アナ・ハイブリッド製品」というわけです。古木もの先端技術のコンビネーション。

ああ、はやく「フルサイズのライカMシリーズ」で写真を撮ってみたいな。中でもとくに、宝物であるNoctilux50mmF1.2がフルサイズだとどんなボケ味の写りをしているのか、とかね。

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それ以外の、ああだこうだ、的な性能談義については、「正式な発表」を待ってからにする事にしましょう。

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ライカM9の噂は本当なのかなぁ

海外のネットで噂になっているM9のスペックはフルサイズCCD(CMOS?)で1800万画素というもの。
もしこれが本当だとしたらいいなぁ。今持っているM8は二束三文になってしまうんだろうか? であったとしても、これはライカもそしてユーザーも、デジタルの世界に脚を踏み込んだ運命として受け止めるしかないなぁ。

でもいままで一番金喰い虫だったのは、本体ではなくレンズなわけです。Mシリーズであるのだからこれらレンズ資産はすべて使えるわけで、いやむしろこれらレンズの力をフルサイズで味わえるわけだから、やっぱり楽しみなのであります。
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今年のゴールデンウィークに、ずっと以前から念願だったキューバ行きのチケットを予定していて、同時に、そのためにCanonの5DMark2購入の決断と予約もしていたのであります。にもかかわらずインフルエンザで代理店からは(キャンセル料なしの)全面中止勧告、そしてなぜかAmazonで申し込んでいた(理由は不明だがなぜか激安だったレンズキットの)5DMark2も、いつまでたっても届かず、ついに全面キャンセル。
そう、僕の「アメリカ資本が入ってくる前のキューバ写真をとる」という夢は期せずして全面持ち越しになったのであります。
でも実は内心、「よかった」と思っていることがあって、それはですね、ライカではなく5Dmark2に浮気してキューバに連れてゆく自分にすごく罪悪感を感じていたのです。
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M8は、このブログでもずいぶんと指摘してきましたが、赤外線フィルターとマゼンダかぶりの問題といい、センサーの不具合といい、バッテリーの破裂の問題といい、(これら故障系はライカショップさんの全面的なサポートにより無料で解決していますけれど)なにかとデジタル化の問題があった。いままでライカはフィルムは他社任せにしてきたメーカー(あたりまえ)でしたが、デジタルになるとフィルム部分まで手がけることになる(これもあたりまえだけど)からなかなか大変だったようなのであります。
そういう峠をこえて、すこしこなれてきたライカさんから次に出てくるM9なるものが、もし本当に出てきてくれるんだとしたら、それはそれは楽しみなのであります。過去のMマウントレンズ資産を使用できる世界唯一の"フルサイズデジカメ"という点でね。
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今日は、自民党が大敗し、民主党が政権を奪取した歴史的な日でした。
僕は今日は午後ずっと(そして今も)仕事をずっとしているのですけれど、午前中に投票にいきました。ま、僕の一票がどれだけの重みを持つかわからないけど、最近、夫婦で近くの小学校にいくのがちょっとしたイベントになってきていますんで。

で、明日は、株価とか、為替とか、日本の見られ方すべてがすごく影響をうけるんだろうと思うのだけれど、日曜日の深夜である今、僕の頭のなかはどういうわけか、このM9のことでぐるぐる回っているのであります。(そういえばYさん、いろいろと情報ありがとうございました) その意味で、僕の頭のなかは、いますこしだけ平和ボケな感じなのです。

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オリンパスEP-1 "PEN"の使用感

発売三日目となる今日、おそらくは数多くのプログサイトなどで、EP-1の機能や描写性能については語られているのではないでしょうか。
ですので、こちらでは、操作感、つまりいわゆるインターフェイスへの感想を簡単に紹介させていただくことにします。
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この新モデルの注目ポイントはどこかというと、マイクロフォーサーズ規格、つまりミラーレスによるボティー空間の小型化と、本来の一眼レフ機能との「同居」、ということになります。
そうなってくると、それまで機械系・光学系が果たしてきたインターフェイスを電子系がどう補っているか、が注目点になってきます。
これら性能差は、ですから「オートモード」ではあまり目立ちません。それが顕著に目立つ「マニュアル時」での操作性が焦点になります。

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さて、マニュアルモードでユーザーが求めるものを優先順位で並べると

1.ピント合わせの操作とその視覚的な確認方法
2.シャッターのタイムラグ
3.絞りVSシャッター速度変更の操作性
4.ホワイトバランスなどの諸設定

といった具合になると思います。

1.一般的に、レンズ交換可能な一眼レフカメラの特徴は、レンズのリングを回転させることでマニュアルのピント調整おこなうことです。(ライカのようなレンジファインダーでもこれは同様です) 

さて、このPENでも、ピントはレンズ部フォーカスリングを回すことでおこないます。ただしリング回転によって機械的に動作させているのではなく、ピント調整はあくまで電子的に制御させていて、その調整スイッチをリング部分に割り当てている、という仕組みのようです。ですから回転リング部分には距離目盛りなどは振られていません。鉛筆で目盛りを振ってもムダ、「回転させること」に操作を割り当てているだけです。
だからこのヘリコイドは無限に回転するのです(!) 言い換えると、オートモード時にヘリコイドを回してもレンズはいっさい反応しない。なので、回転絶対位置を手で覚える人の中には、ちょっとした違和感を感じる人もいるかもしれません。いにしえの操作を機器インターフェイスに取り入れたという点では、ある意味最新鋭のジェット旅客機の操縦桿のようなものといえるかも。

さて、もういっぽうの、光学系のファインダーをもたないPENではマニュアル時のピント確認をどう解決しているかという話ですが、先述のリング回転を感知し、その瞬間に対象物を7倍のズーム画像として液晶モニター上に自動表示しています。「その瞬間」と表現しましたが、こちら、コンパクトデジカメのシャッターを半押しして反応するくらい、のタイムラグがあります。感覚的にはコンマ2.5からコンマ3secondくらいでしょうか。
でもこの機能はありがたい。もしかつてのコンパクトカメラのようにピント調整を電子スイッチによる操作にしていていたら、このPENは、いやフォーサーズ規格のメリットそのものが成立しにくいものだったかもしれないと感じました。

2.のシャッターのタイムラグは、反押し状態からであればさほど気にならないものですが、ライカM8などと比較するとやはりすこし間があるんだな。おそらくは、この「マニュアルモード」を愛用する人のためにこのPENはあるんでしょうから、このレスポンススピードはとても大切なもののように感じますね。もうすこし早いとありがたいな、とね。

3.の絞りとシャッタースピードの調整ですが、バックの2つの回転リングにそれぞれが割り当てられていて、右手の親指で回転させ液晶上の表示を見て上下させる、というものです。、GRdigitalを初めてさわった時と同じ印象でした。

4.についてですが、撮影時に優先的に呼び出したい設定項目メニューを、回転リング部を上下左右に押すことですぐに呼び出せる。だからこのリングは「回転」と、そして上下左右に「押す」という二つの機能が同居しているので、多少押し間違えが発生することがあります。

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すでに過去の他社製品で実装されているようなインターフェイスも多々あると思いますが、それらが取捨選択されて新製品の味付けとなるわけで、その意味でのこのPENの総体的な個人的評価は、決して低くはありません。
が、おそらくその最大のメリットは「レンズ交換可能なコンパクト」という表現になるかな。気軽に持ち出して気軽に撮る、ということは、一眼レフやライカなどでは得難いメリットといえるでしょう。昨日一晩ゴールデン街で飲み歩いた結果としての写真内容もライカM8のそれとはかなり変化するわけです。

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▲雨ニモ負ケズ、酒ニモ負ケズ、坂本チャンノ乳首攻撃ニモ負ケズの一枚

価格については、1000万画素級が店頭で1万円台で並んでいる時代、高い安いについてはいろいろな議論があると思います。デザインも含めてレトロな、それでいて外見とはウラハラの高機能カメラを持ち歩きたい人にはたまらないガジェットといえるでしょうし、そのターゲットポジションはちょうどかつてのGRと似ていると感じました。(純正のレトロ皮革ケースがどこも売り切れ、という状況も含めて)マニア心をくすぐる一台では、まちがえなくあります。

僕はまだ標準の単焦点(パンケーキレンズ)を一つしかもっていないので、レンズ交換による使用感の違いは不明です。これから使いこなれるとともに、あたらしい発見もあるでしょうし、今後定期的に紹介できればと思っております。

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オリンパスEP-1 Penの店頭での触り心地

あけて今日発売となるPENを、前日である昨日、店頭で触ってきました。
ネットでみるのとはずいぶん印象が違うというのが正直な印象で、思ったより大きい。いわゆるコンパクトデジカメのサイズではなく、ずっしりと手応えのあるいい感じ。それから、てっきり電子式シャッターだとおもっていたけど、機械式の幕がしっかりと開くので、シャッターを切った時の手応えがあります。

店頭ではあまり長い時間触ることができなかったので、デジタル部の各種調整の操作感についてはあまり確認できなかったのですが、ライカM8が手に馴れてしまった者としては、オートフォーカスモードのタイムラグが気になりました。マニュアルでどこまでさくさくと操作できるんだろう?と心配しながらその場を立ち去った僕でして、本音をいえば、フルマニュアルで使いたいわけですよ。でも実際のところ、液晶画面で確認するフォーカシシングって限界があるじゃないですか・・。

そうはいうものの、道楽で写真を撮る者としては、手に持った印象が所有欲の最後の決めてなわけで、このデジタルのPENは、そのレトロ感覚といい、まるで合格だったわけ。店頭に見に行かなければよもや買うことになろうとは想像していなかったけど、まんまとネットで予約してしまったのでありました。シルバーのパンケーキキット。あ、それから、あまり話題になっていないようですが、ライカMマウントレンズの装着の件は、いくらアダプターが発売されるといっても、ちょっと無理があるかな・・。

Pen

いずれにしても24時間以内に発送とあったので、いまから24時間後にはPENが手元にあるはずです。まそのあたりの詳細については、明日以降に紹介しますね。

Y山さん、いろいろと情報提供ありがとう。

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ライカショップ銀座さんありがとう&キマグレンさん逗子ライブなど

いつも、このお店にごやっかいにる時は、僕が困っている時ばかりです。
そういう時にいじわるされると、「こんちくしょう」と思うものですが、期待以上によくされると、「本当にありがたいなぁ」となる。ま、つまり、人はゲンキンだ、ということです。

さて今回のトラブルはなにかというと、充電完了のM8のバッテリーを本体にいれても動作しない。しかもそれが本体から出てこなくなった。何が起きたのかよくわからず「ん?」という感じなわけですか、ガムテープでくっつけてなんとか引き出してよくよく見てみると、形状が太っちゃったような感じなわけです。内部から破裂したのか、一部分ふくらんでしまっている。
「バッテリーなんて消耗品だから」と金持ちぶって、とっと捨ててしまおうかと思いかけて、「いや、それはちがうだろう」と銀座ライカに持っていきました。「自然消耗」ではないし。
全面交換してくれるという連絡がはいったのはそれから1週間後のこと。ライカのショップなんてプロなみに口うるさいユーザーばかりなんだろうけど、そのせいか、テキパキしていていいですね。ありがたいっす。
好奇心で「こういうクレームはほかにもあったんですか?」ときくと、「いやレアです」とのこと。ちょっと安心。いいサービスしてくれるところには、ちゃんともうけてもらいたいですからね。
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M8の充電器は、いまこんなにコンパクトになっていたんですかぁ。海外出張にはなかなかよさげだぞ。
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ちなみに真新しいバッテリーと、新型のコンパクト充電器のサイズ比較。
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ライカショップさん、ありがとう。

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ところで、週末は、JWave主催キマグレンの逗子海岸ライブに行ってきました。
砂浜の上のライブなんて初めての経験ですが、実に気持ちのいい場所でした。
これから73日間、ここではずっとライブが行われるそうですが、もう夏なのですね。ずっと都会のコンクリートに生息しているせいでこういう夏の楽しみ方を忘れてました。
でもね、この日いちばん気持ちよかったのは、エネルギーに溢れるこの二人の若者そのものだったかな。打ち上げにもお招きいただき、無料のハイネケンをがぶ飲みしてしまった。(飲酒運転はしてませんので念のため) で、意外と簡単にファンになってしまった僕は今日は、さっそくiTunesStoreでアルバムを買ってしまったのです・・。

司会の金剛地武志君も、すばらしいイベントにお誘いいただきましてありがとう。
オープニングのエアギターパフォーマンス、最高だったぜ!!(生エアギターはじめてみたけどこんなにかっこいいものだったなんて知らなかった)
いつまでも司会やってないではやく音楽活動再開してくれよな!!

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おまけ ▽二人でたまにコスプレしてます
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HasselBlad 503CWD(デジタル)についてすこしくわしく個人の印象など

今回は前回から気分をかえて、ハッセルブラッド503CWDについて、すこしだけくわしく、という話。

さて、この503CWDというのは、ハッセルブラッド博士生誕100年を記念して500台限定で製造されたモデルである。すでにこの手の情報に興味をお持ちの方はご存知のとおり、デジタルバックというCCD部を既存のハッセルのフィルムマガジンに取り付けて使用するデジタルカメラで、画素は4000*4000で1600万画素。これまでのデジタルの宿命的なハンディキャップと同様、本来のハッセルの6cm四方よりも一回り小さい画像サイズとなっている。1.5倍ほどレンズ焦点がズームされた程度と考えていい。

さてその内容に触れる前に、このモデルの存在についてすこし触れておこう。ハッセルほどのブランドの限定品ならば、僕たちの常識では即完売するとか、プレミアがついて売られているという推測が大きく働きがちだ。しかしこのモデルはさにあらず。目下のところ値崩れこそしていないようだが、依然として市中に在庫をちらほらと見受けることができる。ただし市中といっても国内で見かけることはほとんどまれで、eBayなどの海外オークションであるが・・。

僕がみかけたプレミアものは、200/500というシリアルのように、ちょっとレア性を伴うものだけだが、それでも売れている様子ではなかった。
購入価格は11000ドル超えだったけど、入国の際に相当の課税がされるのがポイントである。日本での正規価格がたしか200万円越えだからそれと比べればはるかに安いけれど。

ちなみにいまはドルが記録的に安い時期だから、昨年より10%前後安いということになるわけで、もしかしたら買い時かもしれない。ただし、RollieflexやSinarが6*6のフルサイズを発表しているので、それとの比較ということになるだろうけれど。スペックだけでいうならば、明らかに後者の製品群に軍配が上がるような気がするが・・・。なんてったって、Hy6は6*6のフルサイズだそうだからね。くわしい性能はわからないけれど。

ま、それはそれとして、どうして僕がこんな変わった(!?)カメラを入手したかという話であるが、僕はとある雑誌のポートレート写真をみてしまってからというもの、ずっと中判に心を奪われてしまったからだ。しわや毛穴までが顔に刻み込まれたウィリアム・バロウズの写真なんだけど、つまり大きな正方形CCDで人間のモノクロ・ポートレートをばっちりしとってみたいという欲望である。銀塩となると、せっかちな性格の僕には無理なことはわかっているから、デジタルを探していたのである。

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ちなみにその心をうぱった写真はMAMIYAで撮られたものだけれど、マミアのデジタルもなかなかの値段であるし、デザインがSF的である。僕はどうしてもクラシックなスタイルに憧れてしまって(つまり形から入る人間である)、つまるところHasselかRollie、という結論に行き着いてしまった。で、デジタルモデルが発売されていたのがHasselというのが選択理由である。

いうまでもなく、もっと画素数の高い上位機種がHasselBladには発売されていたのだけれど、こちらもデザインはクラシカルとはほどとおい流線型だし、価格は300万円も400万円もするわけで、触手はこの旧来のデザインをした503CWDに絞られていったというわけである・・。

で、オークションで見つけた一台を知人に背中を押してもらい、えいやで購入したのがこれ。歴代の僕の買い物の中でも最大の散財系アイテムとなったことはいうまでもない。

ちなみに映画「東京タワー」の中で、オダギリジョー演じる僕がつかっているのもこのシリーズだったので(設定当時のモデルだからデジタルであるわけはありませんよ)、そのシーンを見たときはすこしうれしかった・・・。ま、ハッセルブラッドという風情のあるカメラ文化そのものに対するノスタルジー的な意味しかない話でありますが。

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さて、上の写真は、このデジタルバック部分の液晶面である。(液晶部の形が変わっているので、保護シートは購入時のままのものをつけて使っているのでご容赦ください)
このデジタルバックは、いうまでもなくカメラ本体と同期しているものではない。だから、本体のオペレーションとはまったく別に、左上の電源をいれるところからすべてははじまる。

ハッセル本体は、ピントも絞りもシャッタースピード調整もシャッターチャージもすべて手動であるから、デジタル部はその動作情報をなにも感知してはいない。ただ歯車が機械的にシャッターが開閉したことだけを伝達し、デジタルバックはそのそれを信号としてセンサー部に伝達する仕組みである(おそらく)。

ファイルフォーマットはRAWのオリジナル版のみがサポートされており、jpegなどの圧縮ファイルの対応はない。したがって画像サイズも選択の余地はなく、したがって2GBのFlashカードで最大80-90枚程度のファイルが保管できる程度となる。

このRAWのオリジナル版とはなにか、ということになるが、くわしい情報はメーカーサイトなどでしらべていただくとして、使っていて一番大きい特徴は、撮影した写真に○△×のいずれかの情報を付記できることである。この操作は撮影直後、ないしは本機でブラウズ時にユーザーが下の写真の信号機みたいなボタンで指定できる。

何のためにこの情報があるかというと、本機上で、不要な写真をまとめて消去したり、あるいはパソコンに読み込む際も同様に指定して読み込むことができるというだけのものである。この情報のおかげで、通常のRAWとはデータフォーマットが異なるわけで、一般的なRAW対応ソフトをデータ読み込み時に使用することはできない。同梱されてくるFlexColorというソフトでのみパソコンで画像を表示することができるわけだ。

なお、+/-(プラスマイナス)のボタンは、レビュー時の拡大縮小である。ただし問題は、このレビューの品質である。さわゆる画素の粗いサムネール表示がこの小さな液晶にされるわけだからピント状況がはっきりと確認できないだけでなく、FlexColorというソフトにおいても同様だから、作品がどれもこれもがピンがあってないように錯覚させてしまうのである。これが使用していての最大の不満といえる。

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デジタルバック部分はワンタッチで着脱可能で、下の写真のようにボタンをスライドすることでデリケートなCCD面がおもむろに露出する設計になっている。

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このハッセルブラッド本体には、この限定モデルに限り503CWDと表記が成されているが、一般的な銀塩対応の503CWとまったくおなじ構造のものである。同様に、デジタルバック部も単体販売されているものと同様で、表記だけが異なる。

逆にありがたいのは、バッテリーである。デジタルバックの底部にスライド装着されるバッテリーはソニーがごく普通に市販しているリチウムイオンのLサイズパックで、販売ルートがごく限られている日本のユーザーでも追加購入が容易に行えるのがありがたい。

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CCDを含めてこのデジタルバック部の製造元情報などについては、パッケージ内には正式にうたわれていないのでここではそれ以上の情報については触れないでおく。

使用感としては、どうも赤味が強いような気がすることと(RAWなのだからあとでどうにでもなるとはいうものの)、それからコントラストが低いように感じることが多い。

明るいレンズがあまりないハッセルと、ラティテュードの低いデジタルという組み合わせはライカM8やR-D1と比較してどうもぴんとくる感じがしないので、さんさくと写真をとりたい人にはあまり手ごたえが少ないのかもしれない。

だけれど、首からぶら下げているこの筐体の存在感は強烈で、よもやデジタルとは思えないクラシックなデザイン(!)は、対象となる人の表情から緊張感をとりのぞく癒し効果においては秀逸のように思う。

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未開封Nokton classic 35mm F1.4 限定モデル

今日は朝10時から、銀座松屋に並ぶ。目的は今日から開催の中古カメラ市。100本限定で限定販売されるNokton classic 35mm F1.4限定モデルを目指しているのか、壮年の男性がすでに50-60人行列をなしている。女性にとってこの光景はけっこう異様だそうな・・笑

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△8階目指しエレベーターに邁進する人々の光景は銀座線のラッシュにも似ている・・

さて、68000円で限定販売のこのNoktonは、ひとり一本かぎりであるが、同行者と自分とで2本購入。2本も購入する必要もないのであるが、自分も同行者もその勢いで一本づつかってしまった次第である。ちなみに1時間程度でこの限定モデルは見事完売した。(中古カメラ市で新品が売られているというのもよくよく考えると変であるが・・)

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残念ながら、このレンズ、まだ自分で使うべきか、決めていない。だから開封すらしていない。したがってこの限定モデルの雄姿をここで披露できないのがまことに残念であるが、逆に新品未開封品なわけであるから、もし欲しいという人がいたら、是非ご一報ください。