Olympus Penの着せ替え
カメラに限らず道具ってのは、「持って歩きたい」と思わせる、そのルックスが大事だと思います。そういうものによって喚起される自分の中の「気分の変化」が、その道具の価値を決めてゆく気がする。
オリンパスのEP-1では、金属質の未来的なフォルムとレトロが混在しているのがすこし残念で、もっともっと「昭和のカメラ」にしたいと思っていたわけ。
で、ネット通販で買った「着せ替え用黒革」をはりつけて、昭和なカメラにしてしまいました。
▲どうみても最新のデジカメには見えないのが、いいでしょ?
さて、こういうルックスのカメラを持ち歩いていると、色はモノクロモード、サイズは中判(6*6)比率で撮りたくなる。すると、なぜか、被写体たちまでが昭和の表情になってくるから不思議です。
↑どうみても70年代の新宿といった感じだが、これは2009年の六本木なのである。(爆)
どんなに高いカメラを買ったところで、所詮、趣味というのは自己満足なわけでして、その意味ではライカマニアも中判愛好家も、「高いおもちゃで遊んでいるだけ」なのかもしれません。高い金を出して買ったライカもハッセルも、ただのおもちゃ、と言い切ってしまうのには抵抗があるけれど、それ以外のいい答えが、ないからね。
ただ、こういうおもちゃを買って、ひとつだけいいことがあります。「君はオレを使って何を撮りたい?」と、カメラは聞いてくる。つまり僕は、「今日撮りたいのはこういう場面だ」と自問自答してその日持って出掛けるカメラを決めてるわけ。
コレクションすることそのものが目的であれば、その答えはショッピングカタログに載っているけれど、「使う」ことが目的となると「どう使い分けたいか?」は自分で探さないとならないわけ。この自問自答が、いいんだな。
ちなみに、僕が撮りたい写真が何かと聞かれたら、いまは一言「人」です。
クセのある人が、強いオーラを発しながら、その巣窟で独特のトグロを巻いている、そんな写真をたくさん撮りたいなぁ・・。
なので写真というのは、いまの自分を確認する格好の道具だとおもってます。毎日が、だからとても楽しいのです。