斉藤由多加 (Yoot Saito)
さいとうゆたか
 

東京生まれ。ゲームクリエーター/株式会社ビバリウム。ゲーム作品の代表作は「シーマン~禁断のペット」「大玉」「ザ・タワー」など。ゲーム作品の受賞歴としては、文化庁メディア芸術祭で特別賞、米国ソフトウェア出版協会でCodies賞、Game Developers' Awardsなど。 TheTowerDS が08年6月26日に発売予定 
 使用カメラ/ライカM8 愛用レンズNoktilux 50mm F1.2など

株式会社ビバリウムのサイトはすこしリニュアルしてwww.vivarium.jpに移動しました。
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イタリア製エスプレッソマシン

まるで昆虫のような、あるいは20世紀の重工業の象徴のような風貌をしたこの金属製の機械の正体はなにか?
こたえはイタリア製のエスプレッソマシンなのです。この、見るからにいかつい、それはちょうどソ連の工業博物館に展示されているような旧式のボイラー形状が僕にはたまらないのです。


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実はこのエスプレッソマシン、東京の輸入雑貨店でも一度見かけたことがある。しかしかなり高かったんだな。なので買いませんでした。ところが一昨年にローマで見かけた。このときは迷わず買い込んだ。手が引きちぎれそうなほど重いこの金属塊を手荷物に持ち込んでまで・・。

で、それから二年経った今でもこのマシンがいまだに稼働していない。理由はというと、正直よくわからないが、内圧計がちっともあがらないのです。運搬中に壊れてしまったのでしょうか? でもボイラーは熱湯にまで加熱するので壊れているとは思えない。ただそこから上にいかないのです。
あるいは電圧の違いで熱量が足りないのでしょうか? だとすれば、変圧器を買ってくればなんとかなるかも・・。

どんなに手がかかっても、これでエスプレッソを煎れて飲みたい!!それがこの連休の目標です。なのでイタリア製品にくわしい人知っている人がいたら教えてください。映画の「メトロポリス」やチャップリンの「モダンタイムズ」に出てきそうな風貌のマシンが、シュッシュッと湯気を出しながら働く姿を一度拝みたいのであります・・。

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そうそう、ボイラーといえば、「行列のできる法律相談所」の時間帯に島田紳介シーマンが4月中旬から「ボイラーの三浦」のCMに登場しております。そんな経緯から三浦工業さんのことをすこし知るようになった訳ですが、ボイラーの三浦さんに、ごっつい日本製のエスプレッソ・マシンをつくってもらいたいんだな。内圧がぐっと高い、強靭なやつをね。


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ライカM8 ホワイト限定モデルを・・

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限定というライカのホワイトを銀座ライカショップで撮らせていただきました。
コレクターにはたまらないモデルなのかもしれませんが、ぶっちゃけこういうモデルは個人的にはあまり好きじゃないんだな。
クロームは灼熱の炎天下で加熱しすぎないようにとか、ライカは機能美を追求した理由がそこにあると思っていたいもんですから・・・。
ま、ですが、こういうモデルをきっかけにライカフアンになる人もいるのでしょうから、否定してはいけないのでしょうけれどね。


まそれはそれとして、昔に書いたライカ関係の記事のいくつかをリンクしておきました。
興味ある人にはすこしは参考になるかな、と。

売ってしまったR-D1が今少しだけ恋しい。
Sさん、たまには貸して(!)ください。

ライカM8は買いか? その2 2007/06/14
ライカM8のUVフィルターの効力 2007/06/17
M8の価格値上げとR-D1との比較再考察 2007/09/30
HasselBlad 503CWD(デジタル)についてすこしくわしく個人の印象など 2008/03/09

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7年前の自分が選んだ「好きな映画ベスト10」第5位-第1位

さて前回に引き続き、7年前の自分が選んだ「好きな映画」の上位を、はずかしながら発表させていただきます。
しかし、映画って、残るからいいですね。
ゲームなんてハードごと消滅してしまうのだから、それがとても羨ましい・・・。

○第5位 ケンタッキーフライドムービー
「ぴあ」に、「下落合焼き鳥ムービー」なんていう二番煎じみたいな日本映画がのっているのを見て、「類似品が出るほどおもしろいの?」と後に名画座で観て、かなりしびれました。ジョン・ランディス監督は、このあとブルースブラザーズで開花しましたが、常識をぶち壊す楽しさと、低予算のばかばかしさを隠すことなく出すセンスは、いまだに尊敬しています。いまは何をしているのでしょうか? (当時)

○第4位 卒業
映画好きな友人につれられて、中学生の時に、銀座の映画館でリバイバル上映をみました。
「映画って、いいな」とつくづく思った記憶があります。大人になって人生に嫌気がさして、しばらくカリフォルニアのバークレーに住んでいたことがあって、そのときの切ない思い出といまも重なる、とても好きな映画となってしまいました。映画音楽が好きになったのもこの映画のせいかな。(当時)

○第3位 エクソシスト
小学生だった公開当初は、こわくて、観に行けずじまいで、その後悔で「ヘルハウス」と同時期にいうオカルトブームのはしりとして制作されていた別の映画に行ってました。中学生になってから三鷹の名画座でやっているのを「ぴあ」でみつけて、日曜日に一人で観に行き、その壮絶さが脳裏に焼きついたという作品です。
灼熱の中東の遺跡の映像とコーランの響きではじまるオープニングは、いまだに印象深く「シーマン」というゲーム作品のプロモビデオにも大きく影響を与えています。(当時)

○第2位 おかしなおかしな大冒険
中学生のころに、一度だけテレビで見て、感動したフランス映画です。それ以来、一度も見る機会に出会えていません。ジャン・ポール・ベルモントが演じる、しがない小説家の現実と空想が入り乱れてのドタバタ劇ですが、(たしか)ジャックリーン・ビセット演ずるヒロインがとてもきれいで、僕の多感な時期の憧れは、海の向こうの女優、という時期がしばらく続きました。(当時)


○第1位 冒険者たち
たしか中学生の時でしょうかこの映画をテレビでみて「この人がアラン・ドロンか・・」と感動したフランス映画。
リノ・バンチュラという俳優はそのときはよくしらなかったけど、この映画の渋さをみてファンになりました。
男同士の友情と三角関係、なんて書くと古臭いけど、きっと渋谷系の若者が「今風だよね」といいそうな、かなりかっこいい映像と音楽です。フランスって国は、つっぱっててかっこいいなぁ・・。
人生にまよったときに見るといいかもしれない作品。(当時)

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7年前の自分が選んだ「好きな映画ベスト10」第5位-第1位

さて前回に引き続き、7年前の自分が選んだ「好きな映画」の上位を、はずかしながら発表させていただきます。
しかし、映画って、残るからいいですね。
ゲームなんてハードごと消滅してしまうのだから、それがとても羨ましい・・・。

○第5位 ケンタッキーフライドムービー
「ぴあ」に、「下落合焼き鳥ムービー」なんていう二番煎じみたいな日本映画がのっているのを見て、「類似品が出るほどおもしろいの?」と後に名画座で観て、かなりしびれました。ジョン・ランディス監督は、このあとブルースブラザーズで開花しましたが、常識をぶち壊す楽しさと、低予算のばかばかしさを隠すことなく出すセンスは、いまだに尊敬しています。いまは何をしているのでしょうか? (当時)

○第4位 卒業
映画好きな友人につれられて、中学生の時に、銀座の映画館でリバイバル上映をみました。
「映画って、いいな」とつくづく思った記憶があります。大人になって人生に嫌気がさして、しばらくカリフォルニアのバークレーに住んでいたことがあって、そのときの切ない思い出といまも重なる、とても好きな映画となってしまいました。映画音楽が好きになったのもこの映画のせいかな。(当時)

○第3位 エクソシスト
小学生だった公開当初は、こわくて、観に行けずじまいで、その後悔で「ヘルハウス」と同時期にいうオカルトブームのはしりとして制作されていた別の映画に行ってました。中学生になってから三鷹の名画座でやっているのを「ぴあ」でみつけて、日曜日に一人で観に行き、その壮絶さが脳裏に焼きついたという作品です。
灼熱の中東の遺跡の映像とコーランの響きではじまるオープニングは、いまだに印象深く「シーマン」というゲーム作品のプロモビデオにも大きく影響を与えています。(当時)

○第2位 おかしなおかしな大冒険
中学生のころに、一度だけテレビで見て、感動したフランス映画です。それ以来、一度も見る機会に出会えていません。ジャン・ポール・ベルモントが演じる、しがない小説家の現実と空想が入り乱れてのドタバタ劇ですが、(たしか)ジャックリーン・ビセット演ずるヒロインがとてもきれいで、僕の多感な時期の憧れは、海の向こうの女優、という時期がしばらく続きました。(当時)


○第1位 冒険者たち
たしか中学生の時でしょうかこの映画をテレビでみて「この人がアラン・ドロンか・・」と感動したフランス映画。
リノ・バンチュラという俳優はそのときはよくしらなかったけど、この映画の渋さをみてファンになりました。
男同士の友情と三角関係、なんて書くと古臭いけど、きっと渋谷系の若者が「今風だよね」といいそうな、かなりかっこいい映像と音楽です。フランスって国は、つっぱっててかっこいいなぁ・・。
人生にまよったときに見るといいかもしれない作品。(当時)

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7年前の自分が選んでいた「好きな映画ベスト10」の10位-6位

ちょうど7年前、某メディアの取材で、「好きな映画のベスト10を選んでください」といわれ、その時に書いた映画リストとコメント原稿がひょっこり出てきた。なもんですから、自分を振り返る意味でも、ちょっとのせてみようと思い立ち、その10位ー6位を今回は紹介しようと思います。

これ、実は、本人にとってはとても恥ずかしい企画だったりします。
そもそも「好きな食べ物ベスト5」、とか「好きなCDベスト20」とかは、関係が深まりつつある間柄の人とは居酒屋で盛り上げる話題です、でもそれがメディア向けとけっこう迷う。なぜか迷うかというと、「こういうものを上位に持ってくると、XXXなタイプだと見られるなあ」とか「XXXだと誤解されかねないかな」みたいに、要するに、自分というイメージを印象づけるものなのでとても恥ずかしいしだから迷う。ちょうど「パーティーに何を着ていこうか?」と若い女の子が迷うのに似てるのかもしれません。要するに渋い映画を選んだりして自分を作ったり隠そうとしてしまうわけですね。それが良いことなのかはよくわからないけれど、メディアに「すきなもの」を聞かれるとついそういうことを考えてしまうわけ。

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M大学応援団出身の先輩のM氏は豪傑人間として身内では広く知られている名物男ですが、ある日しっぽりと飲んでいたら、ヘップパーンの「ローマの休日がすきなんだ」とぼつりと言い出したのです。
てっきりMさんだったらクロサワの「七人の侍」とか、マックィーンの「大脱走」とか、マッチョな男映画がすきと思ってたのでそれはとても意外な一言でした。
その時以来、20年間凝り固まっていた僕のMさんの見方がかわったのであります。でもそれは「イメージと違う」という驚きではなく、「そういう人だったんだ」という"理解" のようなものでした。もちろん映画の話だけではなく、一晩いろいろな話をして、の上での話ですけれど。
決して人には見せない、デリケートで小心で、豪傑とはほど遠いM氏の本当の姿を見たというか。これは決してオーバーな表現ではなくて、いまもMさんのことを。それから以降におこったたくさんのこととともに思い出しながら、つくづくそう思う。「好きな映画」ってのは、それくらい、人となりを赤裸裸に語るものです。だからとても恥ずかしい、というはなし。
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で、自分の話に戻りますが、この7年前の取材の時は、迷った挙げ句「好きなんだからいいじゃんか」的にけっこう割り切りまして、照れずに本当に自分の好きなものを羅列しました。ゲームクリエーターなんだからもっと渋いところをあげろよ、なんていわれそうですが、照れずに自分をさらけ出したような原稿でした。だからこの原稿、ずっととっておいたんだと思います。
いまのベスト10を選べといわれたら、これとはすこしかわっているかもしれないけれど、だからといって総入れ替えでもない気がする。というのも、上位にランクされた映画ほど、多感な10代に観たものが多いんだな・・。
小さなことに素直に感動できる心って、きっと脳細胞が日々生成されているような時期とシンクロしているんじゃないかな・・。

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前置きが長くなりましたが、では、いまより7歳若い僕が当時に選んだ、好きな映画ベスト10の10位から6位は次のようなものです。

**コメントはすべて当時のものです。


●10位 セブン
なんといってもオープニング・タイトルのかっこよさがいい。オープニング音楽はナインインチネールスの「クローサー・トゥー・ゴッド(Closer to God)」のリミックスというところまでは突き止めたのですが、アメリカ中探しても、どこにもCDが出てない。とにかく三十代になって以降、印象にのこる映画はすくないのですが、セブンだけはいまだにビデオで定期的に見てます。(当時)

●9位 ゴッドファーザーPart1+Part2
続編のほうが出来がいい、という映画はほとんどありませんが、このゴッドファーザーだけは、対等の位置につけています。
「男たちって、みんななんでそろいも揃って『ゴッドファーザー』をお手本にするのかしら」というセリフを、アメリカ映画のシーンでみたことがあります。軟弱なヤッピー連中にそれくらい影響してしまっているアメリカ社会でいう「男の中の男」映画ってことでしょうか?
Part2は、小学生のころ株主優待券みたいのがまわってきて渋谷の映画館で見たんですが、むずかしくて内容がさっぱりわかりませんでした。あとになってからPart1をテレビで見てからはまりまして、レーザーディスクの登場で、そのサーガの意味の深さを理解した作品です。

音楽には父親を、配役には妹を、そして続々編では娘を、起用するフランシス・コッポラという人の人生は、ゴッドファーザーと徐々にダブりはじめるわけですが、それに呼応するように、シリーズ三作目のプレミアロードショーで「いや、泣けました」といってたのが小沢一郎氏だったのが笑えました。(当時)

●8位 燃えよドラゴン
30年近く前になってしまうんですね。小学校五年生のとき、はじめて一人でいった一般映画館は、いまも忘れない渋谷東急文化会館五階、「渋谷東急」で、入館料は子供500円。このころは暇に物を言わせて、一度映画館に入ると二度みる、というのが常でした。帰宅すると、さっそくとりかかったのがヌンチャクの制作で、そのせいでこたつの足が二本足りなくなった、と親の逆鱗に触れました。映画を恋愛にたとえれば、ブルース・リーは僕の初体験の人です。
DVDがでて、改めてこの作品を見たんですが、やっばブルースリーはかっこいいや。(当時)

●7位 モンティパイソンの「ホーリーグレイル」
モンティパイソンシリーズはどれも好きですが、渋谷のパルコ劇場で、テレビとはちがう完成度の劇場版を観て衝撃をうけた最初の作品。キリストの人生のパロディとなった「ライフ・オブ・ブライアン」と並んで大好きな映画です。
公開当時パルコ劇場では、日本語吹き替えとの字幕版の交互上映になっていて、納谷吾郎さん、広川太一郎さん、をはじめとするオリジナル吹き替え人のおもしろさに感動したしだいです。
そのあとレーザーディスクなども出ると買うわけですが、吹き替え版が、ない。どこかに出ているのならば、ぜひ教えてほしいです・・・・。(当時)

●6位 明日に向かって撃て
中学生の時に、これもどこかの名画座でみました。「アメリカ映画ってどうしてこんなにおもしろいんだろう」と、スクリーンイングリッシュという、台本を英語で読む雑誌を買い始めたのもこのころです。
こういう、アメリカンニューシネマと呼ばれた時代のあけすけなあかるさが、僕たち日本にはない新鮮な輝きを放っていました。
バート・バカラックの音楽も、燦然と輝いてます。(当時)
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ということで、次回は5位から1位までを一挙紹介だぁ! 爆

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AirMacにWindowsは入るのか?

MacBookAirの名前の由来は、「風のように軽い」みたいに考えている人も多いのではないでしょうか?
それは違います。Airというのはアップル流でいう「無線」です。
つまりAirMacは、完全に無線化の力を借りることで、ノートの姿を極端にまで変貌させた、ということです。
だからMacBookAirと(ほぼ)同時にリリースされた一つの技術にリモートディスクというソフトウェアがあります。
これは、近隣にあるPC/MacのCDドライブを、あたかも自分のドライブのように使いますよ、というものです。
デスクトップマシンから(ほぼ)最初にフロッピードライブを取り去ったのがiMacだとしたら、ノートMacからDVD/CDドライブを消滅さけたのが、このAirMacというわけ。(古き良きPowerBookについては時代が違うので除外しますけれど。)
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さて、このMacBookAirに、例のWindowsをインストールしてみよう、と思い立ちぶつかったのが、このDVD/CDドライブがないこと。
当然リモートディスクでWindowsのディスクを認識するかと思いきや、しないんだ、これが。
理由はよくわからない。一説によると、著作権保護だそうで、認識できない種類のディスクがいくつかある、らしい。となると、(Windowsディスクが)USBメモリーや外付けHDにコピーできるシロモのではないし、つまるところ思いつく普通のやり方では、WIndowsをインストールできないことになるわけです。ぐぐぐぐ。

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WIndowsが動作すると一番うれしいMacがこのMacBookAirであるわけで、残念なのである。
ま、外付けCDドライブがあればいいのだろうが、そんなもん、わざわざ買うかい!!!何のためにリモートディスクつくったんじゃ!!

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そういえば、先日倉庫を整理していたら、探していたLISAのマウスの一つが出てきた。謹呈したLISA1とLISA2を陳列するために新築の家にわざわざ棚を作ったという名古屋のKさん、遅れておりましたマウス送りましたんで楽しみにしていてください。
ちなみにLISAのマウスのコネクターは、どんな形状がご存知ですか?
USB?
ちがう。
ステレオプラグ?
おしい!それはLISAのキーボードコネクター。
電話モジュラー?
それも惜しい!!
それは初代マックのキーボードコネクター。

え?そもそもLISAってなんだって?
説明しましょう。

えと、LISAというのは、1983年発売の、マックの全身となるアップル製コンピューターで、世界初となるアイコン、マウス、GUIを搭載したパソコンです。その名はLocally Integrated Software Architectureの頭文字だというが、スティーブ・ジョブスの娘の名からとられたことは有名。高すぎて売れず、完動品は、世界に30台もないのではないかしら・・。

僕は、マックのコレクターで、こういうものをいまだにざくざくと所有しています。
初代マックにも背面のリンゴマークにはロットによっていくつか違いが合って、プロトタイプだけの無職のものも含めると三種類もあるのです・・・

さて、LISAのマウスのコネクターは・・・・
答えは、「オリジナルのへんなやつ」でした。


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Macで動くWindows、という噂の真実

今のMacでWindowsが動くということは知ってる人は多いと思いますが、かくいう僕も、甘く見ていました。「どのように動くか」についての認識は、かなり適当だったわけです。
以前にこのブログで紹介したとおり、自宅のスペース確保のため、デスクトップをMcMiiniに交替し、キーボードは古いものを風呂で丸洗いしたことまでお伝えしましたが、その事後報告をかねて今日はこのMacで動くWindowsについて紹介しようと思う訳です。
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基本的なMacでのWindowsの動作というのは、簡単にいうと、どちらも起動時に選択できるという認識でした。これはこれで決して間違ってはいない。ただかなり原始的な使い方なわけです。その認識がなかった・・・。
この件、すこし詳しく説明すると、ハードディスクを2つのパテーションで区切って、それぞれにMacOSとWinOsを入れておく。で、オプションキーをおしたまま起動すると、そのどちらか一つを選択できるというものでした。

「これだけだと二つのOSを相互に切り替えて起動できるだけじゃん」ということでほっておいた僕がいるわけです。しかし必要に迫られ、いろいろと調べるうちにそうでもないということがわかってきた。調べたあげく、試しにparallelsというソフトを購入してみたわけです。このParallelsはネット上の情報によると、MacOSの画面上に、Winを同時に起動できる、というものでした。したがって起動時にいちいち選択する必要がない。
「果たしてどこまでまともにすごくやら」ということで半信半疑でインストールしてみたわけ。
今日そのインストールが完了した次第。
うん、これはこれでなかなかよい、という評価で、今日はMacOS上でWinを起動して遊んでいた訳であります。

ところで、MacOSにはSpacesという便利な機能があります。仮想敵に複数の画面を切り替えてくれる機能でして、アプリ画面が開いて散らかったデスクトップを、ホットキーで裏表に切り替え表示できる機能です。Winの画面との切り替えにちょうどいいということでWin画面とMac画面を、キーコマンドで切り替えて使っていたのが今日の前半。

しかし、このParallelsの中にある、ひょんなことで見つけたParallelsToolsという機能の説明には、「Winの機能を完全に統合する云々」とある。
これは気になる・・・。
不安もあったわけですが、毒食らわば皿まで、いっちょインストールしてみるか・・・と、この機能を追加インストールしてみたわけです。

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これでどうなったか?という話なわけですが、驚いたことに、Macの画面上で、リンゴキーを押すと、なんとWindowsのスタートメニューが出てくる。そこでアプリ選択すると、Winのアプリが平然とMac画面上に現れるのです。

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この画像は、MacOS用のFireFoxと、Windows用のiExploreが仲良く表示されている風景です。これには僕もちょっとたまげた。

もともとMacでネット利用していての最大のボトルネックは、多くの金融サービスがMacプラウザーにまったく対応していないという事実でした。たとえば株価などがリアルタイムで表示されるjavaSciptを利用したサービスなどでは、WindowsのiExplorerにしか対応していないので、Macでは静止した画面上でひたすら「更新ボタン」ほ押すしかなかった。それ以外のこまかい話をまとめるならば、会社の金融がらみの仕事は残念ながらMacではからきし。できない。
それがあるので、書斎の机上には一代しかおけないデスクトップ機の移行は、なかなかMacにしにくい状況があったのです。が、今回のこの環境では、必要なときにWinアプリを起動すればいいということになりそうです。

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僕は、そもそもMacでWindowsを起動するというアイデアはあまり好きではありません。ネイティブなOSが心地よく動作するからこそハードの存在意義がある、という考え方です。
ましてやウィルスチェッカーなどで肥大化したWindowsをMacOSで動かして何の意味があるんだ?とずっと思っていましたし、以前からこの手の試み、つまりPCIカードでMac用のDOS環境が提供されたり(90年代の話)、VirtualPCという環境ユーティリティーが出てみたり、といったことにことごとく散財してきた。だから今回のBootCampやparallelsにもかなり懐疑的だったのであります。

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これからどんなおとし穴がまっているかもしれないけれど、まずはこのデュアル動作環境を手に入れた僕は、ウハウハなのです。その詳細はことあるごとにこちらで報告してゆく所存です。

ちなみに、この環境をつくるにはWindowsディスクが必要になります。が、わざわざ買いにいく必要などありません。すでにいやというほど所有している不使用Windowsマシンのディスクでいいのです。
「付属のインストールディスクにマイクロソフトの銀色のシリアル番号シールがないぞ」と大騒ぎしていた僕に、K氏は「マシン本体にシリアルシールが貼ってあるはずですよ」とクールに一言。
そうです、廃棄するマシンを注意深くみると、プリスンストールのWindowsのライセンス番号が本体裏側に張ってあったりします。「捨てたもんじゃない」とはこのことです。

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中国のビジネス特許のはなし

松阪牛を商標登録させてしまった中国で、ちょっとかわった特許登録が認可され話題になっていています。それはひらたくいうと「振り込み詐欺」方式でお金を稼ぐビジネスの特許で、特許申請をし、無事認可にこぎ着けたのは警察官僚の天下り団体だといいます。
で、この特許権がつい先日、実際に行使されたそうで、具体的に言いますと、なんと、「振り込み詐欺」の窃盗団から押収した現金の30パーセントを、ビジネス特許使用費という名目でこの団体が請求し、しかも警察もこれに応じて支払ったという、とんでもない事実。

「振り込み詐欺」の被害者はほとんどが日本ですから、押収した中国当局からすれば、いわば「他人の金」せっかく獲得した外貨ですから、できれば国外に戻さず、すこしでも国内に留保したいという、せこい意図にも見えますし、あるいは外国の被害者のために中国が割いている警察の捜査コストをなんとか埋め合わせたいという切羽詰まった中でのものにもとれる。はたまた善意的にみれば、犯罪者を刑法と知的財産法の二つの方向からの抑止にみえなくもない・・・・。

ま、いずれにしても、人工的に雨を降らせるミサイルを打ち上げていた北京オリンピックの頃とはうってかわって、バブル経済がはじけ閑古鳥が泣き始めている中国経済をみると、あの手この手で、自国から出てゆく金をなりふり構わずストップするセンスはある意味見上げたもので、あからさまに自国を他国よりも優先する米国政府と似ている気がします。
それに対して日本の特許庁なんかは、国内の零細企業からの特許申請はとりあえずいったんは没にするという、「そうやすやすとは通させねぇよ」みたいにふざけた慣習がありますが、そうこうしているうちに海外にはまんまと取られている現状をみるにつけ、「あんたら、日本を守る気あんのかい?」と思う訳です。身内に厳しく、外には弱い日本役人の内弁慶気質から比べると、たくましさのレベルが違うわけです。

「人が良い日本人」をそろそろ脱却し、「たくましい日本人」になるためには、まず役所からかわってほしいものだ、と思った次第であります・・・・
・・・・という、まことしやかな原稿を昨日のエイプリルフールにこのブログに掲載しようかなと仕込んでいたのですが、一日ずらして今日2日未明に掲載したのは、この方がおもしろい気がしたからです。深夜12時に消さなくていいしね。
もっと正直にいうと、今朝の朝日新聞で、やけに品のないエイプリールフール広告をあからさまにみてしまい、朝からすっかりやる気をなくしてしまいまして。でこういう普通の書き方にしてみました。

そう、中国にこんな特許申請の事実はありません。

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大物芸人さんシーマンのCMに思う

某大物芸人さんの顔をしたシーマンが登場する某企業のCMが近々に放映されるのですが、今日そのラフ映像が代理店さんから届いたのであります。

かつて、釣りバカ日誌14の予告編では、西田敏行シーマン、三國連太郎シーマンと競演したシーマンでしたが、今回は、かなりリアルな芸人さんのCG顔での出演です。で、この顔が知人の言葉を借りて言うと「すごく気持ち悪くていい」。

シーマンには、いろいろな出演依頼を頂戴するのですが、コテコテのバカキャラっぼいのですが(ぼいといいますか、発想を考えるとバカキャラそのものです)、人に悪態をつくと性格上、それなりに気をつけていることがあります。それはとんがったイメージを維持したいのと、そのわりには会話の内容が下世話になりたくないことでして、なので結果的にはお話をずいぶんとお断りしてきました。言い方をかえると、いただいた企画の内容をひとつひとつスタッフが吟味しているのですが、つまり、僕らなりに、「こうあつかってもららいたい」というのが明確にあるキャラクターなんです。

で今回のCMは、この芸人さん顔のシーマンをすごく見たかったのと、「きれいな水」をアピールするコンセプトだったので登場させていただくことになったわけです。

なまいきな話ですが、やはりキャラクターを守る側としては、「あそこをなおしてください」みたいな話を、絵ができてからしなきゃならない。スタッフの方には申し訳ないのですがキャラデザインをあまり変更してもらうわけにはいかない、というのがあって、そういうことはあとでトラブルにならないように、やはり契約書でばっちりと明記されることになるんです。その意味では、今回わがままをしっかりと受けとめていただいた代理店に感謝です。

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つい先日、某ベストセラーの映画化へシーマンの出演依頼(正確にはキャラの貸し出しといいますけれど)がありまして、これはOKを出させていただこうと思っています。その理由は、原作がすばらしかったので。作者としてはむしろ光栄だったりします。

もっと言うと、原作にも「シーマン」という名称をつかっていただいてもよかったのになぁ、とも思うわけで、でもきっと「聞いたら断られたり、法外なお金を請求されるんじゃないか」という恐怖感が、こと日本では根強いのかもしれませんね。

自分たちもクリエーター集団なので、志しのある作品には、むしろどうぞ使ってやってください、という気持ちがうちの会社にはあります。文化というのは、そうやってできていくものだし、あまりに権利権利で縛り付けると、つまらない世の中になってしまうと思うんですね。そういう気持ちをもっているゲーム会社は意外と少なくないと思うんです。巨大企業になるとそうも行かないでしょうかね・・・。

なので、作家の皆さんは、うちのキャラクターに限った話ではなく、版元にどんどんと話をぶつけてみることをお勧めします。その話が、しっかりとしたものであるならば、ちゃんと承認してもらえると思いますし、少なくとも無断でやってしまうよりはいい結果が待っているように思います。

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発熱の謎

敵であるスズメバチが侵入してくると、ミツバチたちはその体に群がり一斉に羽をふるわせます。やがてスズメバチはその熱で死んでしまう。ミツバチ自身はなぜその熱で死なないのかはよくわかりませんが、熱には殺す効果があるという話。

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今日一日、僕はずっと高熱にうなされてました。
インフルエンザではないようなのですが高熱特有の不快感の中で「なぜ発熱するんだろう?」なんてことを考えてしまった。

発熱することで体内の菌を殺す、という話をきいたことがあるけれど、ここまで辛いと、発熱が体にいい事とは思えない・・・むしろ諸悪の根源にしか思えないのであるがそれは勘違いなのだろうか?

ちなみに炎症がある時に飲酒すると良くない理由は、血流がよくなって多くの白血球が菌と戦ってしまい、化膿が進むからといいます。発熱もそうだが、免疫力が活性化すると病状が悪化するってことはですよ、病状と症状は逆行しているってことですかね?平たく言うとつまり熱は高い方がいいのか、高くない方がいいのか?炎症は化膿しない方がいいのか、させた方がいいのか? 
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発熱で僕の体内の菌を殺しているんだとしたら、その発熱度合いを決めるのは体内の誰なんだろう?発熱そのものでたくさんの機能障害が起きているのに、それでも発熱の指示を出すのは、本能がなせる捨て身の攻撃なのか?だとしたら解熱することは体に不利益なことになるが。


体内に侵入者が入ってくると発熱してそれを殺すというのは、いずれにしても、なにかとても古い、免疫系の進化プロセスで残ったひとつの痕跡のような気がする。
解熱剤を飲んですこし楽になった僕は、だとすると、体内の殺菌の邪魔をしていることになるが・・。